【セントピーターズバーグ穐村賢】イチロー、美技でチームを救う!! ヤンキースのイチロー外野手(39)は25日、敵地でのレイズ戦に6番右翼で先発出場し、9回1死二塁の一打サヨナラ負けの場面で右翼線へのヒット性の当たりを見事スライディングキャッチ。チームの窮地を救い、延長11回までもつれた試合で勝利に大きく貢献した。打っては5打数2安打と11試合ぶりのマルチ(複数)安打と久々に存在感を示した。
イチローのスーパーキャッチがレ軍ファンの歓声を一瞬にしてため息に変えた。3-3で迎えた9回裏1死二塁。エスコバルの当たりは右翼線、“ヒットゾーン”への鋭いライナー性の当たり。だが、球場内の多くがレ軍のサヨナラ勝ちを予想した次の瞬間、イチローが決勝適時打をただの右直に変える。打球に素早く反応すると、ライン際に切れていく難しい打球を滑り込みながらガッチリと捕球した。
「投手の球筋とバッターのスイングの軌道を考えて、いい打球が来るとしたらライン際というイメージだった。これまでの経験を生かしたプレーだった。それが完璧にはまったという気持ち良さはある」とイチロー。ベテランらしい読みからはじき出した位置取りの妙が生んだ超美技で、トムソン外野コーチも「彼の好捕がなければ試合は終わっていた」とうなるばかりだった。
打撃でも得点にこそ絡まなかったが5月10日以来となるマルチ安打を記録した。前日に主力のグランダーソン外野手が左小指を骨折、再び長期離脱となった。その双肩にかかるチーム内の期待が増す中で、イチローが攻守に持ち味を発揮した。
2013年5月27日 中日スポーツ
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